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泌尿器科系の症状・疾患について





男性のお悩みMan




男性のお悩み

※外陰部の皮膚疾患については、泌尿器科では診断や治療ができないことがあります。
診察時の判断でそのまま皮膚科受診をお勧めすることがありますので、ご了承ください。
(特に当泌尿器科では、尖圭コンジローマの凍結療法はおこなっておりません。また外陰部の真菌・白癬菌・カンジダの有無の判定・治療はできません。)

 

尿意切迫感(切迫性尿失禁)

尿意切迫感とは、突然おこる我慢することが難しいような強い尿意のことをいいます。
手を洗うとき、水の音を聞いた時などに切迫感が生じることもあります。実際に漏れてしまうことも稀ではありません。
尿意切迫感の背景には、過活膀胱(膀胱が過敏で異常収縮がおこりやすい状態)の他に、前立腺肥大症、前立腺癌、前立腺炎、尿路結石症などの疾患が原因である可能性があります。
いずれの疾患についても適切な内服薬で症状が改善することが多いので、一度は泌尿器科に受診することをお勧めします。

 

排尿困難

排尿困難とは、トイレで尿を出すのに苦労する状態を指します。
尿がなかなか出始めない、尿の勢いがない、尿が途中で途切れる、尿を出しきれない、排尿後に尿が垂れるなどの症状です。
膀胱・尿道の機能のバランスが崩れると、排尿困難と頻尿・切迫感を同時に感じることもよくあることです。
原因として、前立腺肥大症、前立腺炎などの疾患や、糖尿病や脊髄疾患による神経障害の可能性があります。
また、加齢のよる膀胱機能の低下によることもあります。
いずれもよい治療薬がありますので、早めに受診することをお勧めします。
また前立腺がんが大変に増えています。前立腺がん検診は採血でおこないますので、50歳以上の方は同時に受けておきましょう。

 

血尿

血尿とは、尿に血液が混じっている状態です。特に目で見てわかる血尿を、肉眼的血尿といいます。また痛みや頻尿などを伴わない血尿を、「無症候性肉眼的血尿」といいます。
50歳以上では無症候性肉眼的血尿で受診したかたの20~40%で膀胱がんや腎臓がんが見つかるといわれています。肉眼的血尿が一度でも出た人は、泌尿器科を受診しましょう。
一方で、尿路結石や前立腺肥大症などの疾患によることも多く、病的な意味のない血尿であることもあります。
当院では、問診・腹部超音波検査・尿検査をおこないます。ご相談の上CTを撮影することもできます。必要があれば、膀胱鏡検査ができる医療機関をご紹介いたします。

 

検査結果の異常(尿潜血、尿タンパク、腎機能、PSA)

 尿潜血
尿に微量の血液が混ざった状態をいいます。
尿潜血の原因はさまざまで、感染症、腎臓や膀胱の結石、外傷、腫瘍、激しい運動などが考えられます。
病的な意味のない尿潜血(体質的なもの)もあり得ます。また検査用の試験紙の偽陽性反応も少なくはありません。
しかし尿潜血と同時に尿蛋白も陽性の場合には、慢性腎疾患が疑われますので、特に注意が必要です。

 尿タンパク
尿に通常より多くのタンパク質が含まれている状態です。
健康な人の尿には、ほとんどタンパク質が含まれていませんが、腎臓に問題があると尿にタンパク質が漏れ出ることがあります。原因としては、腎臓の病気(慢性糸球体腎炎など)、感染症、高血圧、糖尿病などが考えられます。

 腎機能障害
血液検査でクレアチニン値(Cr)が高いときには、初期の慢性腎臓病の可能性があります。
慢性腎臓病は、高血圧・動脈硬化・糖尿病・糸球体腎炎などの慢性疾患を背景とした、長い経過で進行する腎機能障害の総称です。原因がはっきりしないことも多くあります。また急性腎炎の発症早期である可能性もあります。腎臓の機能も加齢とともに軽度の低下がみられますので、高齢者では病的な意味がない生理的な変化であると診断することもあります。
当科では初期検査を実施して判断したうえで、生活指導・健康管理・経過観察・かかりつけ内科へのご報告、腎臓内科専門医へのご紹介など、適切な対応を致します。

 PSA
前立腺特異抗原(prostate specific antigen)前立腺で作られ、血中に出てくる特定の酵素です。
血中PSA濃度の測定は前立腺がん検診として用いられます。測定値が4.0ng/ml以上の場合、早期の前立腺がんが潜在している可能性があります。
詳細については、前立腺がんの項目をご覧ください。


尿路感染症(急性腎盂腎炎、急性前立腺炎、尿道炎、精巣上体炎)

 急性腎盂腎炎
急性腎盂腎炎は、腎臓内で尿が集まる場所である腎盂の中で細菌が増殖し、腎臓に炎症がおきた状態です。
突然に発症する高熱と、左右どちらかの背中(腎臓の部位)の痛みが主たる症状です。
尿路結石が原因であることも多いため、超音波検査やCTで適切な診断をすることが必要です。
病状が悪化すると入院を要することもありますので、このような症状がおこったときには早急に泌尿器科(または救急外来)を受診してください。

 急性前立腺炎
男性特有の臓器である前立腺が炎症を起こしている状態です。
通常、細菌が尿道を通じて前立腺に侵入し、感染が引き起こされます。
主な症状には、排尿時の痛みや刺激感、頻尿、排尿困難などがあります。炎症が強いと、高熱が出ることも少なくありません。抗菌薬の内服や点滴で治療します。

 尿道炎
尿道炎は、尿道の粘膜が細菌感染で炎症を起こしている状態を指します。
主な症状には、排尿時の灼熱感、痛み、排尿回数の増加、尿の濁りとともに異臭を感じることもあります。
大腸菌などの一般細菌でおこることもありますが、性行為で感染する性感染症(性病)である可能性も高い疾患です。
原因菌によって有効な抗菌薬の種類が違いますので、性感染症の可能性がある場合には必ず医師にお伝えください。

 精巣上体炎
精巣上体は左右の陰嚢内にあり、精巣に付着している細長い小さな臓器で、精子の通り道でもあります。ここに炎症がおこった状態を精巣上体炎といいます。
症状としては、比較的急におこる陰嚢の腫れ、痛み、熱感、陰嚢皮膚の発赤などで、全身的な発熱を伴うことも少なくありません。
小児から高齢者まで誰でも罹患する可能性があります。
原因としては大腸菌などの一般細菌でおこることが多いのですが、性行為で感染する性感染症(性病)のこともあります。
原因菌によって有効な抗菌薬の種類が違いますので、性感染症の可能性がある場合には必ず医師にお伝えください。
当ホームページの性感染症(性病)の項目もご参照ください。 

 

尿路結石症

尿路結石は、結石の部位によって腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石に分類され、それぞれ治療方針が異なります。
多くは腎臓内で小さな結晶ができ、それが大きくなって尿管内に落ちてくるときに痛みを発症します。結石が尿管内で動いたり、尿の流れをせき止めたりすると、急激な痛みを引き起こします。痛みは断続的で、突然に激痛がおきたあとに全く痛みが消えてしまうこともありますが、何度も痛みが再発するのが特徴です。血尿を伴うことも少なくありません。
診断は、問診と検尿、超音波検査またはCTでおこないます。小さな結石であれば、鎮痛薬と排石促進薬を内服しながら自然排石を待ちますが、腎臓の腫れ(水腎症)をきたしたり、高熱(結石性腎盂腎炎)を合併したりする場合には、体外衝撃波または内視鏡によるレーザ―砕石術などの手術が必要になります。必要と判断した場合には手術を受けられる病院をご紹介いたします。
また、尿路結石は再発率が非常に高い疾患です。尿路結石に罹ったことがある方や、腎臓に結石があると指摘されたことがある方は、半年~1年に1回の泌尿器科定期受診をお勧めします。

 

高齢者の排尿障害(前立腺肥大症、膀胱尿道機能の低下など)

年齢を重ねることによって膀胱・尿道の機能の低下が起きることは、誰にでもおきる避けられない加齢現象です。
ただし膀胱・尿道の機能低下については、個人差が非常に大きいのが特徴です。男性では前立腺肥大症の発生や、膀胱の出口や尿の通り道にある前立腺が固くなってくることもその要因となります。膀胱の状態を感じたり動かしたりしている自律神経のバランスのくずれも、加齢にともなう排尿障害の主たる原因のひとつです。
症状としては、我慢することが辛い(尿意切迫感)、回数が多い(頻尿)、出し辛い(排尿開始困難)、勢いがない(尿勢低下)、排尿後に垂れる(排尿後滴下)、出し切れない(残尿感)などです。
泌尿器科では、これらの症状の有無や程度を総合的に判断して適切な薬を処方することによって、少しでも快適な生活ができるようにサポートいたします。  

 

前立腺がん

現在、男性のがんで罹患率が一番高いのが、「前立腺がん」です。一方で、簡単ながん検診により早期発見・早期治療が可能ながんであるため、治癒率や長期生存率が非常に良好であるのも前立腺がんの特徴です。
早期発見のためには、50歳を超えた男性はたとえ無症状であっても、前立腺がん検診を受けることをお勧めします。
前立腺がん検診は、採血で前立腺特異抗原(PSA:prostate specific antigen)を測定することで判定します。横浜市では任意の検診として、50歳以上の男性にPSA検診を実施しています。当院泌尿器科では、検診で陽性であった方についての専門医による診療をおこなっています。また横浜市の前立腺がん検診を受けられなかった方にも同様の検診を実施することができます。
検診で陽性(PSAが4.0ng/ml以上)の方には、年齢やPSAの値を考慮して、超音波検査、検尿、PSA の再測定、前立腺MRI を実施致します。これらの所見によって、さらに必要があると判断した場合には(あるいは患者さんのご希望に応じて)、確定診断としての前立腺生検ができる病院に紹介状を発行致します。
また当院では、前立腺癌治療後のPSA測定による経過観察や定期的なCT検査をおこなっています。前立腺がんに対してのホルモン療法の継続処方もおこないます。その際には前医からの紹介状(診療情報提供書)をご用意ください。

 

性感染症

 淋菌・クラミジア感染症(急性尿道炎・精巣上体炎)
性行為でうつる感染症を性感染症(性病、STI)といいます。男性では急性尿道炎の症状、すなわち排尿時痛、尿道からの排膿、頻尿、残尿感などで発症します。
原因菌として多いのが、淋菌とクラミジアです。淋菌では潜伏期間が2~7日と短めで、痛みが強く、黄色い膿がでる傾向があります。これと比べて、クラミジアの場合には潜伏期間が1~3週間とやや長めであり、また症状は比較的軽く、膿は透明ないし白色という傾向があります。ただしこれらには例外も少なくはありません。両者の混合感染もしばしばおこります。
当院泌尿器科では、初診時には問診と検尿で原因菌を推測し、抗菌薬を処方します。淋菌に対しては点滴または筋肉注射、クラミジアに対しては内服薬の処方をします。初診時には尿検体について淋菌・クラミジアの同時PCR検査を実施します。約1週間後に再診していただくときには、その結果が判明していますので、治癒判定と追加処方の必要性を診断します。
※淋菌・クラミジア感染症よりはずっと頻度が低くなりますが、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、トリコモナスによる性感染症(尿道炎)も起こりえます。淋菌・クラミジアの検査が陰性で、尿道炎がなかなか治らない場合には、これらの検査も考慮します(一部の検査は保険適応がなく、自費になることがあります)。
※淋菌・クラミジアによって精巣上体炎をおこすことがあります。診断には、性行為による感染機会の有無が唯一の根拠になることもあります。(精巣上体炎の項目もご参照ください)

 梅毒・HIV
現在、梅毒の流行がおこっていると言われています。
初期の自覚症状は、性的な接触をした部位の皮膚病変です。あずきやえんどう豆くらいの大きさのしこり(硬結)や赤いただれ(潰瘍)で痛みがないのが特徴です。数週間で自然に消えてしまいますが、梅毒が治ったわけではなく、菌は全身に広がっていきます。その後全身の皮膚の発疹やリンパ節の腫脹などがおこり、さらには内臓や脳や脊髄などに侵入していきます。
また、日本では頻度は高くはありませんが、エイズの原因となるHIVウイルスにも毎年多くの方が感染しています。性感染症に罹患した方、罹患した可能性がある方、または何らかの心配がある方は、梅毒とHIVの同時検査を受けましょう。
※感染機会から6週間は、たとえ感染していても、検査結果が陽性にならないことがあります。この期間のことを検査のウインドウ期間といいます。検査をご希望の方は、感染機会から6週間以上経過してから受診してください。
※検査の感度は100%ではありません。検査結果が陰性であっても、念のために約3か月後に再検査を受けることをお勧めします。

 尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマは外陰部周辺にできるイボ状の隆起病変です。
初期には数ミリメートルの小さい突起状のものですが、進行すると周囲に病変が多発し、カリフラワー状に大きくなってきます。
※尖圭コンジローマの治療には、軟膏塗布、液体窒素による凍結療法、電気メスやレーザーによる焼灼術などがありますが、当院では実施できません。皮膚科受診をお勧めします。
※HPV(ヒトパピローマウイルス)の抗体検査については、現在当院では実施しておりません。

  ヘルペス
単純ヘルペスウイルスが原因で、(陰茎・陰嚢など)外陰部の皮膚に、小さな水疱や潰瘍ができ、痛みを感じます。
病変の数や範囲は様々です。このウイルスは一度感染すると、神経の中に潜伏し普段は無症状ですが、疲労・ストレス・睡眠不足などで免疫が低下したときに皮膚に病変を引きおこします。
診断は、皮膚病変の視診でおこないます。抗ウイルス薬の処方で治療します。
※当院では抗体検査や患部から採取した検体からのPCR検査などは実施しておりません。

 性感染症の自費検査について

 

男性更年期障害
(ホルモン検査と相談のみ)

男性更年期障害とは、加齢とともに生じる男性ホルモンの変化に関連した症状の総称です。
男性ホルモン(テストステロン)の低下にともない、性欲の低下・勃起機能の低下(ED)、身体的な変化(筋力や持久力の低下)、精神的な影響(疲労感、イライラ感、集中力の低下、抑うつ気分)、自律神経の症状(発汗、のぼせ)などが生じることがあります。また、逆に抑うつ状態が原因で男性ホルモンが低下することもあると言われています。
当院では、ホルモン検査のみを実施しています。ホルモン値に異常がなければ、心療内科や精神科の受診をお勧めすることになります。
また、ホルモン値に異常がある場合には、男性更年期外来がある病院もしくは専門クリニックにご紹介状を発行致します。

※男性更年期が疑われるような上記症状がある場合には、初診・再診料と検査料は健康保険での診療になります。(ED治療薬を処方する際には、診察料・検査料・処方の全てが健康保険の適応外となり、全額自己負担となります)。

 

ED(Erectile Dysfunction)
(自費の薬の処方以外の治療は設備が整った病院へ紹介いたします)

EDは、男性の性的機能障害の一種であり、性的な興奮や刺激にもかかわらず、充分な勃起(硬さや持続)が得られない状態を指します。
当院では、EDの症状がある方には、ED治療薬の処方をおこなっています。
EDの診療は、診察料・処方料ともすべて自費診療となります。

初診料 7,000円
再診料 4,000円
心電図(必用に応じて実施) 3,000円
ホルモン採血(必用に応じて実施)
テストステロン LH FSH PRL 4項目
7,500円

価格はすべて税込み表記です。

※初診料、再診料には処方箋発行料も含まれます。
※お薬は院外処方となります。薬局のご紹介はできません。
※初めてED治療薬を内服する方には、必ず心電図で異常がないことを確認する必要があります。
※心臓疾患の既往がある方には、原則としてED治療薬の処方はできません。
※ホルモン採血のみのご希望の方は、初診料・検査料とも保険診療でおこないます。


男性不妊
(検査のみ。治療は設備が整った病院へ紹介いたします)

男性不妊の診断は、精液検査や血液検査、画像診断などを通じて行われ、具体的な原因を特定することが目指されます。
治療法としては、薬物療法、手術、精子採取と人工授精、ライフスタイルの改善などが考慮されることがあります。
※当院では、精液検査とホルモン検査のみ可能です。初診時には、問診・外陰部の視診・精巣の触診・精液検査の予約をおこないます。ホルモン検査の採血をおこなうこともあります。精密検査や治療が必要な方には専門の医療機関への紹介状を発行致します。


間欠自己導尿の維持・管理について

さまざまな疾患や障害によって間欠自己導尿をおこなっている方には、普段のカテーテル供給と発熱や血尿などのトラブル発生時の対応を致します。
膀胱機能に対応する内服薬の継続処方や必要な薬の臨時処方もおこないます。安定している方には、1年に1回の定期検査(エコーもしくはCT、採血など)も実施致します。必要時には高度医療機関へのご紹介についても相談に応じます。
※導尿用のカテーテルは標準サイズのものは常時在庫がありますが、それ以外のもの(長さ・太さ・種類などが特殊なもの)については、毎回受診時に次回の受け取り分を発注することになります。保険診療の範囲内での供給になりますので、取り扱いができないカテーテルもあります。初診時にご相談ください。


留置カテーテルの交換・管理について

さまざまな理由で膀胱にカテーテルを留置されている方について、普段の定期的なカテーテル交換をおこないます。膀胱瘻や腎瘻のカテーテル交換にも対応致します。
※交換時にレントゲンの透視が必要な方には対応ができません。
※突発的に交換困難な状況が起きた場合や血尿への対応が必要な場合には、近隣の救急病院にお願いすることになります。ご承知おきください。
※常備しているカテーテルの種類には限りがあります。特殊なカテーテルについては必要時に発注することになりますので、初診時にご相談ください。

女性のお悩みWoman




女性のお悩み

※性感染症と外陰部皮膚疾患の検査と治療については、婦人科または皮膚科への受診をお願いします。


頻尿

頻尿とは、通常よりも頻繁に排尿を感じる状態を指します。
日中であればおよそ7回以上で生活に支障を感じる状態です。夜間については、50歳を超えると夜間に途中覚醒しトイレにいくことは生理的な加齢現象とも言えますが、過活動膀胱や睡眠障害などの疾患が背景にあることもあります。
生活に支障を感じるようであれば泌尿器科への受診をお勧めします。
原因としては、数週間以内に急に発症した場合であれば、急性膀胱炎(細菌感染)や尿路結石症などが疑われます。


尿意切迫感(過活動膀胱)

尿意切迫感とは、突然におこる我慢することが難しいような強い尿意のことをいいます。
手を洗うとき、水の音を聞いた時、などに切迫感が生じることもあります。実際に漏れてしまうことも稀ではありません。尿意切迫感の背景には、過活動膀胱膀胱(膀胱が過敏で異常収縮がおこりやすい状態)の他に、尿路結石症、婦人科疾患などの疾患が原因である可能性があります。特に過活動膀胱については、副作用が少なく有効な内服薬がありますので、是非いちどは泌尿器科に受診することをお勧めします。
※泌尿器科では、専門医による問診・腹部超音波検査・尿検査によって過活動膀胱の診断をおこない、初診時から過活動膀胱治療薬を処方します。


尿失禁(切迫性尿失禁、腹圧性尿失禁)

尿失禁には、尿を我慢することが辛くトイレに座るまでに間に合わずに漏れてしまう「切迫性尿失禁」と、咳・くしゃみ・運動などで腹圧がかかったときに思わず漏れてしまう「腹圧性尿失禁」があります。両方ともあれば「混合性尿失禁」と言います。
切迫性尿失禁には過活動膀胱治療薬が大変に有効で、内服治療によって症状はかなり軽くなります。腹圧性尿失禁にも有効な治療薬があり、ある程度の効果が得られます。
また膀胱訓練(少しづつ尿意を我慢していく方法)や骨盤底筋体操(肛門や膣を繰り返し締める体操)をおこなうことで、失禁の改善していくこともできます。薬物療法や体操などで改善が得られない重症例に対しては、切迫性尿失禁については膀胱壁へのボトックス注入療法、腹圧性尿失禁に対しては尿道のゆるみや位置の異常を改善する簡単な手術療法もあります。
当院では、病状や年齢に応じた適切な治療薬を処方致します。またご希望があれば、膀胱内注入療法や手術療法が受けられる病院をご紹介いたします。


血尿

血尿とは、尿に血液が混じっている状態です。特に目で見てわかる血尿を、「肉眼的血尿」といいます。痛みや排尿状態の異常を伴う肉眼的血尿は、急性膀胱炎や尿路結石などの疾患によることが多く、症状や経過を伺い、検尿、超音波、レントゲン検査などで診断することができます。
一方で痛みや頻尿などを伴わない血尿を、「無症候性肉眼的血尿」といいます。女性では血液の混ざった帯下の混入(不正性器出血)を血尿と思って受診される方や、病的な意味がない腎臓からの出血(特発性腎出血)も多いのですが、50歳以上では無症候性肉眼的血尿で受診したかたの20~40%で膀胱がんや腎臓がんが見つかるといわれています。肉眼的血尿が一度でも出た人は、泌尿器科を受診しましょう。当院では、問診・腹部超音波検査・尿検査をおこないます。ご相談の上CTを撮影することもできます。必要があれば、膀胱鏡検査ができる医療機関をご紹介いたします。


検査結果の異常(尿潜血、尿タンパク、腎機能)

 尿潜血
尿に微量の血液が混ざった状態をいいます。
尿潜血の原因はさまざまで、感染症、腎臓や膀胱の結石、外傷、腫瘍、激しい運動などが考えられます。
病的な意味のない尿潜血(体質的なもの)もあり得ます。また検査用の試験紙の偽陽性反応も少なくはありません。
しかし尿潜血と同時に尿蛋白も陽性の場合には、慢性腎疾患が疑われますので、特に注意が必要です。

 尿タンパク
尿に通常より多くのタンパク質が含まれている状態です。
健康な人の尿には、ほとんどタンパク質が含まれていませんが、腎臓に問題があると尿にタンパク質が漏れ出ることがあります。原因としては、腎臓の病気(慢性糸球体腎炎など)、感染症、高血圧、糖尿病などが考えられます。

 腎機能障害
血液検査でクレアチニン値(Cr)が高いときには、初期の慢性腎臓病の可能性があります。
慢性腎臓病は、高血圧・動脈硬化・糖尿病・糸球体腎炎などの慢性疾患を背景とした、長い経過で進行する腎機能障害の総称です。原因がはっきりしないことも多くあります。また急性腎炎の発症早期である可能性もあります。腎臓の機能も加齢とともに軽度の低下がみられますので、高齢者では病的な意味がない生理的な変化であると診断することもあります。
当科では初期検査を実施して判断したうえで、生活指導・健康管理・経過観察・かかりつけ内科へのご報告、腎臓内科専門医へのご紹介など、適切な対応を致します。


尿路感染症(急性膀胱炎、急性腎盂腎炎)

 急性膀胱炎
急性膀胱炎は、大腸菌や腸球菌などの細菌が膀胱内に侵入して増殖し、膀胱の粘膜が炎症を起こした状態です。
女性では思春期以降の若い方から中高年に至るまで、誰でもかかる可能性があります。ほとんどの場合、疲れ・寝不足・ストレスなどで体調がすぐれないときに発症します。
主な症状は、排尿時の痛み、頻尿、残尿感、下腹部の違和感、尿の濁り、時には血尿が見られることもあります。通常発熱は伴いません。
治療は抗菌薬の内服治療です。ほとんどの場合3~7日間の内服で完治できます。しかし抗菌薬が効きづらい細菌(抗菌薬耐性菌)が原因である場合には、時として膀胱の炎症が治りきらないこともあります。このような場合には、種類の違う抗菌薬の追加処方をおこなうこともあります。できる限り約1週間後に再診していただき、尿検査での治癒判定を受けることをお勧めしております。

 急性腎盂腎炎
急性腎盂腎炎は、腎臓内で尿が集まる場所である腎盂の中で細菌が増殖し、腎臓に炎症がおきた状態です。
女性では、先行する急性膀胱炎の症状に引き続いて急性腎盂腎炎に罹患することが比較的多いのですが、膀胱炎の症状がないままに発熱で急に発症することもあります。突然に発症する高熱と、左右どちらかの背中(腎臓の部位)の痛みが主たる症状です。高熱のために悪寒戦慄、吐き気や嘔吐もしばしばみられます。
急性腎盂腎炎は尿路結石が原因であることも多いため、超音波検査やCTで適切な診断をすることが必要です。病状が悪化すると入院を要することもありますので、このような症状がおこったときには早急に泌尿器科(または救急外来)を受診してください。


尿路結石症

尿路結石は、結石の部位によって腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石に分類され、それぞれ治療方針が異なります。
多くは腎臓内で小さな結晶ができ、それが大きくなって尿管内に落ちてくるときに痛みを発症します。結石が尿管内で動いたり、尿の流れをせき止めたりすると、急激な痛みを引き起こします。痛みは断続的で、突然に激痛がおきたあとに全く痛みが消えてしまうこともありますが、何度も痛みが再発するのが特徴です。血尿を伴うことも少なくありません。
診断は、問診と検尿、超音波検査またはCTでおこないます。小さな結石であれば、鎮痛薬と排石促進薬を内服しながら自然排石を待ちますが、腎臓の腫れ(水腎症)をきたしたり、高熱(結石性腎盂腎炎)を合併したりする場合には、体外衝撃波または内視鏡によるレーザ―砕石術などの手術が必要になります。必要と判断した場合には手術を受けられる病院をご紹介いたします。
また、尿路結石は再発率が非常に高い疾患です。尿路結石に罹ったことがある方や、腎臓に結石があると指摘されたことがある方は、半年~1年に1回の泌尿器科定期受診をお勧めします。

高齢者の排尿障害

年齢を重ねることによって膀胱・尿道の機能の低下が起きることは、誰にでもおきる避けられない加齢現象です。
ただし膀胱・尿道の機能低下については、個人差が非常に大きいのが特徴です。長年の排尿習慣(排尿の回数や我慢のしかたなど)の積み重ねや生まれながらの体質によって、膀胱が過敏で小さくなってしまうこともあり、逆に尿意が鈍く膀胱が大きく伸びてしまう状態まで人それぞれ様々です。膀胱の状態を感じたり動かしたりしている自律神経のバランスのくずれも、加齢にともなう排尿障害の主たる原因のひとつです。
症状としては、我慢することが辛い(尿意切迫感)、回数が多い(頻尿)、出し辛い(排尿開始困難)、勢いがない(尿勢低下)、排尿後に垂れる(排尿後滴下)、出し切れない(残尿感)などです。
泌尿器科では、これらの症状の有無や程度を総合的に判断して適切な薬を処方することによって、少しでも快適な生活ができるようにサポート致します。


間欠自己導尿の維持・管理について

さまざまな疾患や障害によって間欠自己導尿をおこなっている方には、普段のカテーテル供給と発熱や血尿などのトラブル発生時の対応を致します。
膀胱機能に対応する内服薬の継続処方や必要な薬の臨時処方もおこないます。安定している方には、1年に1回の定期検査(エコーもしくはCT、採血など)も実施致します。必要時には高度医療機関へのご紹介についても相談に応じます。
※導尿用のカテーテルは標準サイズのものは常時在庫がありますが、それ以外のもの(長さ・太さ・種類などが特殊なもの)については、毎回受診時に次回の受け取り分を発注することになります。保険診療の範囲内での供給になりますので、取り扱いができないカテーテルもあります。初診時にご相談ください。


留置カテーテルの交換・管理について

さまざまな理由で膀胱にカテーテルを留置されている方について、普段の定期的なカテーテル交換をおこないます。膀胱瘻や腎瘻のカテーテル交換にも対応致します。
※交換時にレントゲンの透視が必要な方には対応ができません。
※突発的に交換困難な状況が起きた場合や血尿への対応が必要な場合には、近隣の救急病院にお願いすることになります。ご承知おきください。
※常備しているカテーテルの種類には限りがあります。特殊なカテーテルについては必要時に発注することになりますので、初診時にご相談ください。

お子さまのお悩みKids


おちんちんの先を痛がる、赤く腫れる(亀頭包皮炎)

幼児から小学生までの男児によく見られる疾患です。
陰茎先端の柔らかい皮膚に目に見えないような小さな傷ができ、そこから細菌が侵入して陰茎の皮膚に炎症が起こります。
小さな子供は何気なく自分で触ったり掻いたりして傷を作ることがあります。包皮や亀頭に炎症が起きると、排尿時に痛がることがありますが、排尿とは関係なく痛がることもあります。包皮が赤く腫れるため、目で見ただけで診断が可能です。抗菌薬を含んだ軟膏を塗布することで、数日以内に治ることが多いですが、炎症が強く包皮の中に膿がたまる場合などには内服の抗菌薬を処方することもあります。

停留精巣・陰のう水腫・包茎の相談

 停留精巣・移動精巣
生まれつき精巣が陰のうの中にない場合があり、陰のうのつけ根やお腹の中にあることがあります。
これを停留精巣といいます。また、精巣が陰のうの中にあったりなかったりする状態を移動精巣といいます。これは、精巣が陰のう内と鼠径部を行き来するためです。
停留精巣の場合には、生後6か月を過ぎてから精巣を陰のう内に降ろす(固定する)手術を受けます。移動精巣の場合には、ほとんどの場合で思春期までに自然に陰のう内に固定されるので経過観察となります。ただし、数%で自然治癒しないことがあるため、定期的な受診が必要です。ご心配があれば、一度受診してご相談ください。

 包茎のご相談
基本的には手術はお勧めしていません。幼児期や学童期に包茎の状態で亀頭が露出できなくても、思春期になって亀頭が大きくなってくると、おちんちんの皮(包皮)は自然とむけるようになってきます。
幼児・学童期の間に亀頭包皮炎を繰り返し起こす場合や、包皮の出口がとても狭くおしっこのときに風船のように膨らむ場合には、ステロイド軟膏の塗布で包皮を柔らかくする治療を行います。もし手術を受けたほうが良いと判断した場合には、手術が受けられる病院をご紹介いたします。

※ステロイド軟膏の治療によって包皮が柔らかくなり亀頭が露出できるようになったときでも、必ず包皮を元の状態に戻しておいてください。つまり、包皮を亀頭にかぶせておいてください。
小児の場合、亀頭を露出したままにしておくと、包皮が水膨れのように腫れて元に戻らなくなることがあります(このような状態を嵌頓包茎といい、包皮の切開などの緊急対応が必要になることもあります)。

 陰のう水腫
出生直後の男児には、陰のうの中(精巣の周り)に水がたまる陰のう水腫がよく見られます。陰のうは時によって大きく膨らんだり、小さく縮んだりします。多くの子供は、成長とともに水が溜まらなくなり、乳幼児の間に自然治癒します。
陰のうの中に水が溜まる理由は、精巣の周りを包んでいる膜で囲まれたスペースと、お腹の中の腹腔という腸の周りのスペースが、腹膜でできた細いトンネルでつながっているからです。このトンネルを通って腹腔の中の体液が陰のう内に流れてきたり戻ったりするため、陰のうが膨らんだり縮んだりします。
自然治癒が見込めない場合には、2歳頃を目安にこども病院への受診をご案内いたします。手術の適否やタイミングは総合判断となりますので、小児泌尿器科の専門医に相談していただきます。

夜尿症

夜尿症(おねしょ)の相談に応じます。おねしょは多くの場合、自然に治っていきますが、小学生になっても続く場合には、おねしょの治療を受けたほうが治りが早いといわれています。
尿検査やエコーで初期検査を行い、排尿記録をつけておねしょのタイプを見極め、治療薬を開始するかどうかを相談します。また、アラーム療法という方法をご案内することもあります。

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